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生活習慣病とは、「生活習慣」が主な原因で起こる病気の総称です。
皆様は「生活習慣病」と聞くと何の病気を思い浮かべますか。
ここでは、生活習慣病といわれる病気ついて、主要なものをご紹介させていただきます。
「厚生労働省 令和5年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、令和5年の死因順位でがんは第1位です。昭和56年以降、がんは死因順位の第1位であり、令和5年の全死亡者に占める割合は24.3%となっています。さらに、主な死因別の死亡率の年次推移をみてみると、がんは一貫して上昇しています。
また、がんには肺がん・食道がん・胃がん・大腸がんなど様々な種類がありますが、これらのがんの一部の発症にも、食生活、運動習慣、飲酒、喫煙などといった生活習慣が関係しています。
2019年国民健康・栄養調査によれば、男性の3人に1人、女性の5人に1人はBMI25以上の肥満者に該当します。また、内臓脂肪が蓄積した肥満の場合、内臓脂肪から分泌される物質により、血圧高値、脂質異常、血糖高値等を引き起こすといわれています。
身長に比較して体重が重い状態のことをいいます。脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI)が25以上の場合が肥満に分類されます。さらに、BMIが35以上になると「高度肥満」に区分されます。
肥満症は、肥満に該当する状態(BMIが25以上)で、その結果、肥満に起因するあるいは関連する健康障害を有する状態を指します。
高血圧は、日本で最も患者数の多い生活習慣病であり、約4300万人と推計されています。もし、高血圧を完全に予防することができれば、年間10万人以上が死亡せずにすむともいわれています。血圧が高い状態が続くと、血管の壁が血液によって必要以上に強く押され、血管内の細胞が傷つき、動脈硬化を進めます。しかし、脳疾患・心臓疾患・腎臓疾患などの合併症を発症するまでは、ほとんど自覚症状がないことが多く、そのため高血圧は「サイレント・キラー」とも呼ばれます。
脂質異常症とは、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態をいいます。LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が必要以上に増えるか、HDL(善玉)コレステロールが少ない状態のことです。これらを放置すると、「動脈硬化(血管が硬くなり血管内が狭くなった状態)」を進め、脳や心臓の病気を引き起こす可能性があります。脂質異常症は自覚症状がほとんどありませんので、ある日突然脳梗塞などを発症する可能性もあります。
日本の糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)と糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)は、合わせて約2,000万人いるといわれています。また、糖尿病が強く疑わる者の割合は増加傾向にあります。糖尿病は、眼や腎臓、心臓や脳血管など以前から関連があるといわれていた合併症のほか、最近では、がんや歯周病など糖尿病以外のさまざまな病気とも関連していることが明らかになっています。
高尿酸血症とは、血液中の尿酸の濃度が高い状態のことで、尿酸値の高い状態が続くと、痛風の発症に繋がります。我が国の痛風患者数は約130万人、高尿酸血症患者は約1,300万人と推定されていますが、年々増加し続けているといわれています。尿酸値が高い方は、痛風のみならず、肥満や腎臓疾患などほかの病気を併発する可能性もあります。
虚血性心疾患とは、狭心症や心筋梗塞のことを指します。どちらも、高血圧や脂質異常症、喫煙習慣などにより動脈硬化が進行することで発症しやすくなります。
脳血管疾患とは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血のことを指します。これらの原因は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙習慣などによる動脈硬化といわれており、特に最大の原因は高血圧です。血管の壁に強い圧力がかかり続けると血管が破れたり(脳出血)、高血圧により動脈硬化が進むことで血管が詰まったり(脳梗塞)します。脳血管疾患は大きな後遺症を残す可能性があります。
その他、がんの一部や、脂肪肝など、ここに記載した以外にも生活習慣病と呼ばれる病気はあります。しかし、上記1~8だけでも、いかに生活習慣の改善が重要であるかご理解いただけたことかと存じます。
次回は、「生活習慣病の早期発見と対策」について取り上げます。
スマイル健康クリニック東京の
生活習慣病予防健診についてはこちら >>
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生活習慣病とは
生活習慣病とは、「生活習慣」が主な原因で起こる病気の総称です。
皆様は「生活習慣病」と聞くと何の病気を思い浮かべますか。
ここでは、生活習慣病といわれる病気ついて、主要なものをご紹介させていただきます。
1.がん
「厚生労働省 令和5年人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、令和5年の死因順位でがんは第1位です。昭和56年以降、がんは死因順位の第1位であり、令和5年の全死亡者に占める割合は24.3%となっています。さらに、主な死因別の死亡率の年次推移をみてみると、がんは一貫して上昇しています。
また、がんには肺がん・食道がん・胃がん・大腸がんなど様々な種類がありますが、これらのがんの一部の発症にも、食生活、運動習慣、飲酒、喫煙などといった生活習慣が関係しています。
2.肥満と肥満症
2019年国民健康・栄養調査によれば、男性の3人に1人、女性の5人に1人はBMI25以上の肥満者に該当します。また、内臓脂肪が蓄積した肥満の場合、内臓脂肪から分泌される物質により、血圧高値、脂質異常、血糖高値等を引き起こすといわれています。
(1)肥満
身長に比較して体重が重い状態のことをいいます。脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI)が25以上の場合が肥満に分類されます。さらに、BMIが35以上になると「高度肥満」に区分されます。
(2)肥満症
肥満症は、肥満に該当する状態(BMIが25以上)で、その結果、肥満に起因するあるいは関連する健康障害を有する状態を指します。
3.高血圧
高血圧は、日本で最も患者数の多い生活習慣病であり、約4300万人と推計されています。もし、高血圧を完全に予防することができれば、年間10万人以上が死亡せずにすむともいわれています。血圧が高い状態が続くと、血管の壁が血液によって必要以上に強く押され、血管内の細胞が傷つき、動脈硬化を進めます。しかし、脳疾患・心臓疾患・腎臓疾患などの合併症を発症するまでは、ほとんど自覚症状がないことが多く、そのため高血圧は「サイレント・キラー」とも呼ばれます。
4.脂質異常症
脂質異常症とは、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態をいいます。LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が必要以上に増えるか、HDL(善玉)コレステロールが少ない状態のことです。これらを放置すると、「動脈硬化(血管が硬くなり血管内が狭くなった状態)」を進め、脳や心臓の病気を引き起こす可能性があります。脂質異常症は自覚症状がほとんどありませんので、ある日突然脳梗塞などを発症する可能性もあります。
5.糖尿病
日本の糖尿病が強く疑われる者(糖尿病有病者)と糖尿病の可能性を否定できない者(糖尿病予備群)は、合わせて約2,000万人いるといわれています。また、糖尿病が強く疑わる者の割合は増加傾向にあります。糖尿病は、眼や腎臓、心臓や脳血管など以前から関連があるといわれていた合併症のほか、最近では、がんや歯周病など糖尿病以外のさまざまな病気とも関連していることが明らかになっています。
6.高尿酸血症
高尿酸血症とは、血液中の尿酸の濃度が高い状態のことで、尿酸値の高い状態が続くと、痛風の発症に繋がります。我が国の痛風患者数は約130万人、高尿酸血症患者は約1,300万人と推定されていますが、年々増加し続けているといわれています。尿酸値が高い方は、痛風のみならず、肥満や腎臓疾患などほかの病気を併発する可能性もあります。
7.虚血性心疾患
虚血性心疾患とは、狭心症や心筋梗塞のことを指します。どちらも、高血圧や脂質異常症、喫煙習慣などにより動脈硬化が進行することで発症しやすくなります。
8.脳血管疾患
脳血管疾患とは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血のことを指します。これらの原因は、高血圧、脂質異常症、糖尿病、喫煙習慣などによる動脈硬化といわれており、特に最大の原因は高血圧です。血管の壁に強い圧力がかかり続けると血管が破れたり(脳出血)、高血圧により動脈硬化が進むことで血管が詰まったり(脳梗塞)します。脳血管疾患は大きな後遺症を残す可能性があります。
その他、がんの一部や、脂肪肝など、ここに記載した以外にも生活習慣病と呼ばれる病気はあります。しかし、上記1~8だけでも、いかに生活習慣の改善が重要であるかご理解いただけたことかと存じます。
次回は、「生活習慣病の早期発見と対策」について取り上げます。
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